FC2ブログ

スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

「なんか、告白してふられたときみたい」 (2月7~8日)

エジプトを無事出国し当面の旅の関門はクリア、とはいかない。
まだ残っている。シリア入国である。
アフリカにいるときに聞いた情報では、ほぼ不可能だという。
今まで国境で取れていたビザが×、周辺国の大使館は全滅。
ただしこの頃は通過実績も出てきているらしい。5分5分らしい。
ま、やってみるしかない。アンマンからダマスカスへ向かう。


国境へはYaさんと2人で。ダハブ以来の友人M君からの紹介だ。
前日僕は彼に「誰かと一緒に移動するのが好きでない」と言った。
その上でYaさんとの橋渡しを頼まれたM君は大いに悩んだだろう。
僕は別に、誰かと一緒に行動するのが嫌なわけではない。
ただ、僕は気が変わりやすいのだ。急に行き先を変えたりする。
だから1人の方が楽。1人移動を好む。
逆に今回の国境越えのような場合は人数が多い方がいい。
行先は決まっている。何かが起こった時、協力できる利点もある。
Yaさんは僕より10近く年下の女の子で、礼儀正しく面白い子だ。
初対面の時の印象はかなり強い。
僕を待たせまいとバックパックを背負ったままコーヒーを飲んだ。
結構熱いはずなのに、結構なスピードで。

タクシーで国境行き乗合タクシー乗り場へ。
交渉。“国境まで5JOD。国境からダマスまで6JOD。”
もしシリア入国不可の場合は5JODだけ、と約束。
人数が集まり、出発。
このルートは2度目だが前回はビザを持っていた。今回はない。
不安というのは心の問題である。緊張少々、自信は結構あり。
僕はイギリスに片道航空券で入国した“強入国運”の持ち主だ。
確立5割なら大丈夫。持ち前のプラス思考で不安は弱くなる。

ただ、やはり入国手続きしているときは緊張する。
出国はスムーズだったが、ビザを依頼した途端、空気が変わった。
「1日で出国する」と、トランジットビザをお願いする。
イスラム国であるから、女性のYaさんとの関係もそっけなく。
トランジットで出る国境も変えて申請。
つまりはやれることをやった。あとは待つのみ。
どれくらいだっただろう。30分くらいだろうか。
やっと先程の係員が戻ってきた。はっきりYes/Noを言わない。
どっちだ。入れるのか、ダメなのか。どっちなのだ。
答えはNo。ビザをもらえないらしい。なんと、なんと。
かなりネバる。
どうしてだめなのか? 一日だけでいいのだ。
通り過ぎるだけなのだ。他の日本人は通れているのだ。
旅が長いから日本で取れないのだ。なぜだ? なぜダメなのだ?
いくらか払えばいいのか? そういう雰囲気でもない。
まったく聞き入れない。降参するしかなさそうである。

係員は、帰りのタクシーに乗るまでチェックするつもりらしい。
そこでまたトラブル。
1つ目。係員が用意するアンマンまでのタクシーは1人15JOD。
ここまで5JODなのに。10JODは1200円弱である。
これは僕が係員と話している間にYaさんが別の車を見つけ、解決。
2つ目。事前交渉したはずなのに、運転手はもう6JODを要求。
それはない。通れなかったのだから、これ以上は払わん。
だが、払うまで荷物は返さないと言う。人質ならぬ、モノ質だ。
仲介会社と運転手の意思疎通ができていなかったようなのだ。
会社に電話しろと言うが、ダメだと言う。
運転手にしてみれば、僕らが降りても経費は同じなのだ。
わからないでもないが、だからこそアンマンで交渉したのだ。
ただ、荷物が向こうの手にある以上、主導権は向こうにある。
1時間くらいゴネたが、最終的には泣き寝入りするしかない。
ココは国境である。コレ以上のトラブルはまずい。
係員や警官が傍にいるわけなのだ。大問題になる可能性もある。
彼らはかなり苛立っている。最悪、実力行使にでる可能性もある。
せっかく捕まえたタクシーも痺れを切らし、行ってしまいそうだ。
…。なんてことだ。シリア入国失敗。惨敗である。
ヨルダン出国税を10USDくらい払ったが、捨てたようなものだ。
ヨルダン再入国、いや出国取り消しとなる。
パスポートの出国スタンプの上に、“CANCELL”スタンプ。
帰りのタクシーオヤジを国境で見失うトラブル付きだ。
結局、なぜか彼は長い列に並び、入国審査に戸惑っていたのだが。
入国拒否に続くトラブル。無駄な出費。心が暗くなる。

帰りの道すがら、Yaさんと話す。“なぜ、入国拒否なのか?”
コレは考えても分からない。何とでも言える。
アンマンに戻り、ホテルの管理人ルアイはこう断言した。
「2人が友人であると言ったからダメなんだ」、と。
彼は言い切る。だが、そんなことはわからない。
お前は役人ではない。なぜそんなことが言いきれるのか?
国の役人のやることなんて、民間人が理解しきれないのだ。
日本でもそうだが、シリアのような国はなおさらである。
不明確なのに特に自信を持って断言する人種はかなり多い。
それが間違っていると謝らず、嘆く。馬鹿な行為だろう、それ。
ルアイは凄くいい奴で、たくさんサービスをしてくれた。
けれど、僕らのやり方が失敗、と言われるのは腹が立つ。
彼のアドバイスはすべて守ったうえ、失敗したのだ。
「お前が理由を断言するのは間違いだ。もっと考えて発言しろ。」
申し訳ないが、上記の事例を挙げて、はっきり言わせてもらった。
2度目だが、有名宿の管理人と言えど、真実はわからないのだ。
そして、失敗した者に追い打ちをかけていることを気付かせた。
もちろん、ルアイは黙ってしまったので、少々フォローはしたが。

シリア入国失敗後のYaさんとの会話の末に、こんな話になった。
「入国拒否の理由、聞きたいですか?」
どうだろう。聞いたとしても納得できるかわからない。
もし聞けたら、更に反論したくなるかもしれない。
完全に打ちのめされるかもしれない。
どちらにしても、結果は変わらないのだ。
聞きたくないし、聞いても仕方がないね。
そんな話をしていた時、Yaさんはこう言った。
「なんか、告白してふられたときみたいですね。
大好きな人にふられた理由、知りたいですか?」
確かに似ているかもしれない。
知りたくない気もするし、知っても仕方ない気もする。
恋愛と重ねると、気が重くなるような。そうでないような。

結局、Yaさんはシリアを諦め、イスタンへ飛ぶことに決める。
僕はレバノンへ飛び、レバノンからの再入国チャレンジを選ぶ。
こちらは成功率が高いらしいのだ。
レバノンからもダメでも、ベイルート~イスタンブールは安い。
このルート、格安航空会社利用で約6,500円だったのだ。
最悪の場合、シリアのみを飛ばしてトルコから旅を再開できる。
僕ら“シリアアタック失敗組”の判断は分かれることになる。
ふと思う。
好きな男を諦めて次の男に気を向けることを選択するか、
逃げ道を探した上で、好きな女に別の方向からアタックするか。
僕ら2人の選択はそれと似ているのだろうか…。
ま、どうであれ、
これが恋愛だったら2人とも違う選択をするような気がする。
何かに例え、その共通項と共通解を見つけ出して喜ぶこと。
これは落語の謎かけのよう、である。
「○○○とかけまして、△△△と解く。その心は……」
例えは例え。様々な場面にはそれ特有の状況と尊さがある。
つまりは芸術であって現実ではない。
ま、そんなところだろう。御後が宜しいようで。
スポンサーサイト

comment

Secret

プロフィール

くらっくぽっと

Author:くらっくぽっと
僕の”CRACK”が
あなたにとっての
”crack”になりますように・・・

YAHOO!検索

Yahoo! JAPAN

あなたの天気予報
ブログ内検索
リンク
最近の記事
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。