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レリーフと壁画への目覚め (12月23~27日)

エジプト上陸。僕の旅におけるアフリカ東ルート最後の国である。
スーダン最北の町ワディ・ハルファから、アスワンへのフェリー。
南下ルートでは途中でアブ・シンベル神殿を見ることができる。
北上の場合は夜中になるので闇の中、見ることはできない。
大いなるエジプトの遺跡の中でも最も巨大な建造物を通り過ぎる。
アスワンに到着してから、下エジプトの歴史の足跡に出会う。


フェリーが着くのはアスワンの南にあるナセル湖の北の港。
つまり、アスワンハイダムの傍に着く。
出入国手続きはもう済ませてあるのに…、混雑は頂けない。
順番に並ばないで我先にと行くから、殺伐としている。
エジプトはアラブ、しかしまだアフリカなんだと思う。
エジプトビザ・シールもなぜか上下逆に貼られている。

電車があるのだが、フェリーに運航を合わせていない。何故?
タクシー勧誘を振り切り、やっぱりある乗合タクシーに乗り込む。
アスワン。下エジプトの中心地の1つであり、ヌビア人の町だ。
スーダンのヌーバ人とは幾分近い関係にあるのではないか。
エジプト最大の神殿アブ・シンベルの拠点となる観光の町でもある。
ビックリするのはチャイや水までふっかけてくること。
1.5EGP(エジプト・ポンド)のものを5EGPと言う。
チャイ屋でさえぼろうとしてくるのは…。60ヶ国で初めてかも。
メインストリートでは下げようともしない。ばかな。
それでも観光客は飲んでいる。彼らはもっと考えた方がいい。
僕も1つやられた。札のすり替えをされたのだ。
エジプト通貨には、ポンドとピアストルという単位がある。
1ポンド=100ピアストルで、何故か50ピアストル札が存在する。
油断したすきにいつの間にかすり替えられたのだ。
「見せてくれ」と言われたあの時だ。
警察に知らせ何とか返してもらったが、油断大敵である。
それにしても小額通貨紙幣を何故発行するのだろう。
被害を増やすだけではないか。エジプトの七不思議の1つ(?)だ。

宿も決まり、アブ・シンベルツアーも申し込む。
クリスマス休暇で観光客が多く、最後の1人だったらしい。
そしてこのツアー、朝3時発しかない。
アブ・シンベルまで公共交通機関がないのでツアーが一般的。
つまり、観光客は皆午前中に殺到するのだ。
レンタカーやツアーを倍料金払うしか、午後に行く手段はない。
これも七不思議の1つかもしれない。

アブ・シンベル神殿は岩山をくりぬいて作られた遺跡。
裏から見るとただの岩山にしか見えない。巨大である。
ラメセス2世の最高傑作と言われているだけある。
大列柱室にはオリシス神の姿をしたラメセス2世像がある。
王を神格化する時代は終わったはずなのに。王の力と顕示欲だ。
正面の4体の巨像 高さ20m。
至聖所は、春分の日と秋分の日には奥の神像に光が届くよう設計。
僕がグッときたのは大きさではなく、レリーフの美しさだ。
カデシュの闘い ヒッタイトとの戦いで戦車に乗るラメセス2世。
その反対側にある、庶民的な生活風景のレリーフが僕好み。
入口のレリーフのシリア人捕虜とヌビア人捕虜の対比。
躍動感が凄い。訴えかけてくるものがある。
それが想像&空想を呼び、なんらかの強い確信を生む。
考古学者はこうやって類推していくのではないだろうか。
立体的で、丸みを帯びたレリーフ。
刻んだ、というよりも、そこにはめ込んだような気さえしてくる。
2時30分起きの眠気は完全に覚めている。

僕が参加したのはロングツアーだから、この後も数か所を廻る。
次はイシス神殿。ボートでフェイラ島に渡る。
一部が教会として使われたため、コプト十字が刻まれている。
犬の壁画。その前で大の字で熟睡しているオヤジの鼾も犬のよう。
他にもアスワンハイダムと切りかけのオベリスクにも寄る。
こちらは見る価値が…と聞いていたのでスルー。

宿に戻り、荷物をピックアップ。
すぐにルクソールまでのフルーカツアーに参加する。
フルーカ(帆船)ではもう出発しているので、途中乗り込み。
僕を入れて14人。国籍豊か。皆フレンドリーである。
コロンビア人家族とはスペイン語で話したり、
特に僕が2年以上旅していることにビックリしていたようだ。

フルーカはゆっくりと進む。川下へではなく、川岸から川岸へ。
ナイル川はほとんど流れを感じさせない。
ホワイトナイルの源流のラフティング地点とは似ても似つかない。
父なる激流が、母なる雄大な大河に変わっているのだ。
今日は12月24日。クリスマスイブ。
ほとんどがキリスト教徒だ。5カ国語で言葉が述べられる。
まずは最年長コロンビア人のお父さんのスペイン語で始まる。
そして、アメリカ人の英語。フランス語。ドイツ語。僕の日本語。
英語以外は皆英語に訳しなおす。僕はスペイン語でも述べる。
聖なる夜。静かな夜。ナイルに架かる橋の黄色光も淡い。

翌日朝、上陸してミニバスでホルス神殿へ。
皆の興味が薄いコム・オンボ神殿はスルー。ミニバスを飛ばす。
巨大な塔門から始まる遺跡は保存状態が良い。しばし塔門を見る。
たくさんのホルス神がいる。ハヤブサの頭を持つ天空の神だ。
神の状態だけではなく、鳥のレリーフも多い。化身、である。
ウサギのレリーフもある。なかなか可愛らしい。

ルクソール到着。仲良くなった皆と別れる。
ココも有名な観光地。宿は安いが、ビールでふっかけられる。
「じゃあ、いくらで買う?」「そんな奴からはいくらでも買わん。」
エジプトに入っても全然ビールを飲んでいないが、問題なし。

ルクソールは見所が多い。
到着日はまず東岸を見ることにする。町は東岸に広がっている。
ミイラ博物館。人間だけでなく、様々な動物のミイラがある。
ネコやワニ。ミイラ作りに使われた器具や薬品が解説付で並ぶ。
カノプス壺が興味深い。
Lung(Baboon Head)、Liver(Human)、Intestines(Falcon)、
Stomach(Jackal)と内臓を分けて保存してあるのだ。
ルクソール神殿に着く頃には日が暮れかけている。
カルナック神殿のアムン大神殿の付属神殿らしいが、巨大だ。
スフィンクスが両側に並ぶ参道で結ばれていたが、今は分断。
スフィンクスは遠くまで残っているが、それ以上の観光バスの列。
それも中国人と韓国人が多い。7割が東洋人である。
神殿入口のオベリスクが高く、美しいが1本しかない。
もう1本はヨーロッパの何処ぞの広場にある。搾取ではないか。
首が痛くなるまで、オベリスクに見惚れる。

3日目は東岸残りの2つ。カルナック神殿とルクソール博物館。
カルナック神殿はやはり巨大。おばちゃんが熱中症になる程だ。
それより素晴らしいのが、ルクソール神殿。
当たり前ではあるが、凄いものは遺跡ではなく、博物館にある。
黄金の斧、刃のレリーフ、鮮やかな棺。
博物館が苦手の僕であったが、この頃は良さがわかるようになる。
たくさんのものを見、センスが磨かれたのであろうか。

西岸は2日目。僕はレンタサイクルで自由に周ることにする。
こちらはツアーで行く人が多いのだが、行かない見所が多い。
アブ・シンベルでわかったが、僕はレリーフや壁画が好きなのだ。
今日の重点はレリーフと壁画とし、見るところをピックアップ。
ディール・イル・マイナのセンネジェムの墓の壁画。
ナクトの墓のブドウ作りの壁画。
農業の役人であるミンナの墓には穀物の収穫行程が描かれる。
センニフェルの墓は色彩豊かで、頭上にブドウ。
天井が波打ったカーブをしているから、葡萄園にいるのようだ。
宰相であったレクミラの墓にはミュージシャンがいる。
ウセルハットの墓の動物の絵。シカやガチョウが描かれている。
ラモーゼの墓の泣き女。
ここまでが貴族の墓である。そして王家の谷へ。
王だけあって、その質たるや、さすがである。
ラメセス4世の墓は長い廊下にカラフルな壁画が続いている。
奥には巨大な棺。彩色の美しさは貴族のを数段上回る。
ラメセス1世は青を基調とした壁画。アヌビス神とホルス神。
メルエンプタハは入口のラー神と王のレリーフが素晴らしい。
王家の谷のチケットは3つでいくら、なのだが2つは例外。
1つはトゥクトゥクムアン(ツタンカーメン)。中にミイラがある。
ただし、彼は在位期間が短く、それほど凄い王ではない。
その為に墓が荒らされず、黄金の品々が残っているようだ。
だからそちらは入らず、ラメセス6世は別料金で入る。
係員がふとこぼしたのだが、ラメセス6世の墓こそがNO.1だ。
宇宙を表す壁画の美しさたるや、表現のしようがない。
巨大な人間に包まれるようにして広がる宇宙。
様々な人間世界や営みが宇宙の中に描かれ、それを人が包み込む。
墓にあるのは死生観であり、それが宇宙観へと広がっているのだ。

エジプトの芸術の魅力はレリーフと壁画。僕はそう思う。
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