カラマからラ・セレナまでは夜行バスで13時間、2,500円強。
バスターミナルからセントロへ歩くも、土曜日だからか活気なし。
案内所も休み。自力でホステルを探すことにしたが、なかなか…。
結局旅行代理店で探してもらい、少々高台のホステルに決める。
アットホームで安くて居心地がいい。2時間探した甲斐があった。
朝食も分けてもらうと、足元には2匹のプードルがやってくる。
旅行代理店に戻る。ピスコ工場と天文観測所へのツアー申込を。
ピスコは。
日本酒・焼酎・ワイン・ビール・テキーラ・スコッチの工場の次は
ペルーやチリで飲まれるブドウ蒸留リキュール・ピスコへ!
しかし街中の工場は移転され、それも今の時期は造ってないよう。
残念だけれど断念。
僕が工場見学に行こうとすると稼働前なことがよくある気がする。
僕のラ・セレナは、近郊のママリューカの天文観測所に絞られた。
ママリューカは年間300日晴れるという内陸部にある。
対照的に、海岸沿いのラ・セレナはいつも曇っている。
この気候はリマに似て、フンボルト寒流と偏西風がもたらす。
雨を落とさない弱い雲が空を覆う。晴天好きの僕を憂鬱にする空。
こんなときはホステルでぼーっとするべし。料理とブログ作成だ。
使いやすいキッチンと広いテラスはとても居心地がいい。
夕方、旅行代理店に向かう。
けれど天文観測ツアーは中止。ママリューカも曇っているらしい。
「明日は晴れるよ。延期できるか?」彼は言う。
サクッと次の町に行きたかったけど、まあ余裕もあるしいいかあ。
翌日は近郊の港町コキンボへ。ここのメルカドはいい。

ズラズラっと魚や貝が並び、貝の盛り合わせはたった1ドル。
酢とレモンで味つけられたそれはなかなかの鮮度である。
そして魚のバカデカフライが6ドル。この大きさなら文句なし。
僕は貝のスープ6ドルを注文。何ともいえぬコクと旨みである。
1ドルで貝ミックスを250g買い、夕食はトマト味の魚介パスタだ。
さて夕方、意気揚々と旅行代理店へ。しかし、今日も中止。
「ホントに300日も晴天なのか?」「12月は曇りやすいのか?」
彼らの答えは、たまたま天気が悪い、だ。
ラ・セレナの空が曇り続きなだけに、明日も無理ではないかと思う。
もう1日だけ待ってみるか。
それ以上は日程的に無理だけど、さすがに3日目は晴れるだろう。
次の日。ちょっと青空が見える。快方に向かっているのだろうか?
もちろん、ママリューカがどうなっているのかは全く見えない。
昼間に旅行代理店へ行ってみる。「可能性はフィフティ」とのこと。
昨日は「明日こそ大丈夫だ!」と言ってたくせに。
もちろん天気のことではあるし、彼らを責めるのは間違いだ。
それにでも「大丈夫」と言い切られて裏切られるのはどうなのか?
集合時間の1時間前。もうちょっと様子をみたいという。
夕食を食べて定刻に戻る。店員は胸の前でペケを作った。

なんのためにこの町へ来たのだろうか?
こんなこともたまにはあるわけなのだが、釈然としない。
店員の根拠のない天気回復の自信が怒りを助長させているのだ。
イースター島へ飛ぶ日は決まっているから、もう伸ばせない。
夜行バスでサンチアゴ近郊のビーニャ・デル・マルへ向かう。
海のすぐ傍なのに、ビーニャの午後の空は快晴である。
久しぶりに見た青空。けれど、なぜか恨めしい。
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