朝、アレキパに到着。少々高度があがり、2335m。
そこから更にバスで3時間登るとチバイの町に到着する。
3時間の行程には4880mの峠越えがあり、
あまりにも美しい緑の湿地帯ではアルパカが水を飲んでいる。
3700mにある、コルカ渓谷への起点となる町、チバイ。
コンドルの里には観光地の活気と伝統の継承が混在する。
ペルーで訪れた22都市・地域で好きな町(村)ベスト3に入る町。
標高の低いナスカから来て、初日こそ頭がクラクラしたのだが、
とても居心地のいい町である。
コンドル観察の拠点となるためツーリスティックではあるが、
女性は民族衣装と独特の帽子を身につけて町を歩いている。

街から約3kmのところにはカレラ温泉があり、
10ソルの入場料を払わなくても川べりに露天風呂がある。
なかなかの温度で景色は最高。インディヘナは上半身裸で入る。
ある意味、ペルー最高峰の温泉だと思う。日本人にはたまらない。
メインのコンドル観察。コンドルが飛ぶのは7-10時らしい。
じっくり見ようとすると4時30分発のバスに乗るしかない。
3時30分に起きてバスに乗る。出発が遅れ、到着は6時30分。
クルス・デル・コンドル(コンドルの十字架)でコンドルの飛翔を待つ。

一羽のコンドルが谷の下を飛んでいる。実に優雅でかっこいい。
時間が経てば上がってくるという。だんだん数も増えてきた。
展望台の岩に腰掛けてボーっと眺める。見つめる。眺める。
ツアー客がやってくる頃にはコンドルの数が減っていた。
ツアーじゃなくてラッキーだ。
そうしていると大勢の人間の頭上を大きなコンドルが飛んだ。
歓声が上がる。上がる。
9時30分、カバナコンデ行きのバスに乗り込む。
カバナコンデはコルカ渓谷の谷底にあるオアシスへの入口だ。

オアシスへはトレッキングルートがあり、約1000mを下る。
谷底はアレキパより低いために暖かい。
緑が美しいオアシスに、天然の大岩を利用したプール。
水着に着替え、青い空を見上げながら泳ぐ。
さて、帰るか。来た道を今度は登っていく。
泳いだ直後だし、登りはなかなかきつい。それでも2時間30分。
暗くなる前にカバナコンデに戻ってくることができた。
しかし、バスがない。14時の次は21時までないようだ。
ヒッチハイクを試みるも全然車が村から出て行かない。
夕食を食べても、まだ3時間ある。何もすることがない。
ただし、運のいいことに今日はカバナコンデの村祭りのようだ。

着飾った女の子が嬉しそうにスカートをヒラヒラさせて踊っている。
ロバには木々が積まれ、広場の周りを行進する。
僕のような旅行者にまで熱いアロウス・コン・レチェが配られる。
牛乳に米と砂糖を入れて煮込んだこの飲み物は僕の好物であり、
寒い高地の夜には最高にうまい。
バスに揺られること2時間、23時過ぎにチバイへ帰ってきた。
何もせずに23時30分、就寝。
実働時間、20時間。
移動し、見上げ、歩き、下り、登った、長い長い一日が終わった。
スポンサーサイト